「絵から感じる音・匂い・光」

「絵から感じる音・匂い・光」


イベント詳細


木田金次郎(1893-1962)は、生涯のほとんどを故郷・岩内で過ごしました。
木田が生涯岩内で描き続けたのは、有島武郎との出会いと示唆があったからといわれています。
「東京に出たい」という木田の想いに対して、有島は木田に個性的な一面を見て「その地に居られてその地の自然と人とを存分にお眺めなさるがいいに決まっています」という書簡を木田に送ったことで岩内にとどまる決心をしたといわれています。
木田が生涯にわたって描き続けてきたものは何だったのでしょうか。長い画業の中で、岩内大火などの画風の転換点となる大きな出来事に見舞われながら、一貫して木田が取り組んだのは、「自然の実相を描く」ことへの挑戦でした。波の音、風の匂い、降り注ぐ光。私たちは作品の前に立った時、画面から感じることができるでしょう。このことこそ、目に見えるものだけではなく、その場の自然の事物すべてを描こうとした木田の意欲のあらわれといって過言ではありません。
この展覧会では収蔵作品を通じて、木田が描くことで表現しようとした自然の実相を、私たちが五感を使って感じ取ることを主題といたします。それぞれの作品の前で、木田が絵に織り込んだ自然の姿を存分に感じていただければ幸いです。

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