木田金次郎(1893-1962)は故郷である岩内を拠点に、生涯にわたり描き続けてきました。したがってその作品は、描いた季節を感じさせるものが多く、画家の制作の拠点である岩内で作品を観ることで、この地の季節の移ろいを追体験することができます。
このたびの展覧会は、秋を経て長い冬へ、そして春と、それぞれの季節を木田がどのように制作していたのかを掘り下げてみようというものです。季節のめぐりを通してご覧いただくことで、画家の制作を通した暮らしも垣間見えることでしょう。
30年を超える当館の活動とともに、充実を見せてきた収蔵作品から、木田作品の魅力を実感する機会になれば幸いです。
